穏やかな周囲の山容に
ひときわ目立つ特異な姿

宮城のワイルドな里山【二口山塊】

石巻山の会/宮城 伊藤 淳子


穏やかな周囲の山容に
ひときわ目立つ特異な姿 

宮城のワイルドな里山【二口山塊】

石巻山の会/宮城 伊藤 淳子

 仙台の奥座敷・秋保(あきう)温泉を超えたところに位置し、地形図には登山道も山名も載っていない山である。しかし、登山道はしっかりしていて、基本的には迷う心配はないので安心できる。

 登り口は、本砂金(もといさご)地区の栃原(とちはら)にある本砂金川沿いの林道を進み、小さな標識が目印。車6台ほどのスペースに車を停め、登山始めは本砂金川の渡渉である。

 時期によって水量がかなり違うので注意が必要。渉(わた)って支流の小沢に入るが、この小沢が登山道とからみ、短い徒渉をジグザグに繰り返す。ナメ状がとても美しく両岸のコケも生えいい感じである。さらに進むと、流木が堆積した地点に着く。踏み抜かないよう慎重に乗り越えよう。

 右側に崩壊跡と思われる白い地表が見えるところ、もう少しで支尾根への取り付きとなる。沢の水量が少なくなり急斜面だ。登山道が空に伸びているように見えるが、20分位で尾根に飛び出す。尾根に出るとマンモス岩が目の前にそびえる奇異な形の岩だ。その奥にオボコンベが鎮座しているのが見える。

マンモス岩からは高度感満点の眺めが楽しめる マンモス岩からは高度感満点の眺めが楽しめる

 「オボコンベ」のいわれは“おぼこ(あかちゃん)”を“おんぶ(背負う)”している姿とか。マンモス岩から眼下を望めば、里山とは思えない高度感を味わうことができ、最後の登りになる。足場が悪く一歩一歩ゆっくりと登ると山頂。10人が座れるほどの狭い山頂ではあるが360°の展望だ。

 復路は反対側を下山するが、垂直かと思える急降下で、鎖と木の根元を頼りに四つん這いで下る。途中で鎖もなくなるが、鞍部から振り返ると尖った山頂が上の方に見え、そこからはゆるやかな尾根が続く。廃道になった林道をたどり、本砂金川最後の徒渉地点を15分ほど過ぎれば駐車場である。

目の前に聳えるマンモス岩、その奥(左)がオボコンベ 目の前に聳えるマンモス岩、その奥(左)がオボコンベ

 情報・アドバイス

参考タイム 登山口>20分>流木堆積地>75分>マンモス岩>5分オボコンベ山頂>35分>下山口
交通 JR東日本・仙山(せんざん)線 愛子(あやし)駅から車またはタクシー: 国道457号線の本砂金地区の先で右折、本砂金川沿いに進み、林道に入ると約1㎞で登山口に着く。
愛子タクシー:0224-92-1871
問合せ 川崎町役場 TEL:0224-84-2111
秋保・里センター:022-304-9151
http://akiusato.jp/
立ち寄り湯 秋保温泉郷観光案内所:022-398-2323
2万5千分の1地形図 作並(さくなみ)今宿(いまじゅく)
出典 登山時報 2016年3月号

 ミニマップ

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