残雪期はスノーシューや
ワカンが楽しい稜線歩き

ブナ林と落葉樹の新芽と白山連峰を
眺めながら【音波山】(おとなみやま)滋賀・福井

高槻勤労者山岳会 / 大阪 三鍋 敏郎


残雪期はスノーシューや
ワカンが楽しい稜線歩き

ブナ林と落葉樹の新芽と白山連峰を
眺めながら【音波山】(おとなみやま)滋賀・福井

高槻勤労者山岳会 / 大阪 三鍋 敏郎

 音波山は国道から標高差100mほどの急坂を上ってしまえば、後は多少のアップダウンはあるが、快適な尾根歩きとなる。道路を挟んで、対岸の余呉(よご)高原スキー場は営業中。杤ノ木(とちのき)峠手前の駐車場からいきなり残雪の急斜面に取りつく。斜面の中腹あたりで太いブナを回り込むと、冬毛に包まれた野兎がびっくりして私を見つめている。耳をピント立てた丸い目がかわいい。カメラを取り出すとあわてて右手の斜面に消えた。

 尾根に上がり、上空を見上げると新芽を膨らませた梢の先に青空が広がっている。ここは登山口からいきなりブナ林なのでずいぶん得をしたような気持になる。

大音波谷から広がる山々 大音波谷から広がる山々

 南西からの尾根の合流点からしばらく痩せ尾根を歩くが、すぐに広い稜線歩きになる。木々が低いのでマンサクの花が目の前で観察できるのもうれしい。髪飾りのようなヒメヤシャブシの丸い果穂(かすい)と新芽の尖がりが面白い。稜線は日当たりが良く雪が柔らかいのでワカンやスノーシューを付ける。明るい陽光に仲間たちが楽しそうな笑顔で歩いている。

 広い741mの大地を抜けて、道が北に向かうと左手に大音波谷の深い切れ込みと下谷山から左右に伸びるたおやかな稜線が見える。電波塔の手前のブナ林の樹幹から白い白山連峰が見える。電波塔からしばらくは痩せ尾根が続く。再び広いブナ林帯。雪面にくっきりと木々の影が複雑な縞模様のうねりを描きあげる光線マジック。

  尾根が北向きに変わると前方に音波の前衛峰が見えてくる。山頂の北西斜面にあるブナの大木に挨拶をしてから山頂に向かう。山頂から正面に白山連峰が見え、国境尾根の山々や大黒山、妙理山などが見える。下山は同じ道を引き返す。

雪原を行く心はずむひととき 雪原を行く心はずむひととき

 情報・アドバイス

参考タイム >登山口>15分>尾根分岐>50分>電波塔>60分>音波山>40分>電波塔>30分>尾根分岐>15分>登山口
交通 車が便利、余呉コミュニティバス柳ケ瀬線があるが4㎞手前の中河内まで。
余呉バス0749-86-8066 
問合せ ウッディパル余呉(余呉トレイルクラブ)
0749-86-4145
アドバイス 残雪の多い年にはワカンが必要、露岩などが多いのでスノーシューは不利。
悪天時はホワイトアウトするので注意すること。
2万5千分の1地形図 板取(いたどり)
出典 登山時報 2016年3月号

 ミニマップ

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