信仰の山「二王子さま」

眼前に飯豊連峰の大パノラマが圧巻【二王子岳(にのうじだけ)】

阿賀山の会/新潟 国井 愛二


信仰の山「二王子さま」

眼前に飯豊連峰の大パノラマが圧巻
【二王子岳(にのうじだけ)】

阿賀山の会/新潟 国井 愛二

 二王子岳は標高と比べて膨大な山容をもち、大きな裾野を広げる独立峰である。古くから農山村の生活と関係をもつ信仰の山で「二王子さま」と呼ばれて親しまれている。飯豊連峰や新潟平野の展望が素晴らしく、春の残雪や新緑、秋の紅葉の時期には、新発田(しばた)市民のみならず、県内外の登山者で賑わっている。

 登山道は山麓の二王子神社からの一本道。杉林の中、沢沿いの穏やかな道を登って行くと、20分程で急登が始まる。禁制を犯した女性が変化したと伝えられている神子石(かみこいし)を過ぎると、一王子石祠(いちのうじせきし)がある。そばの避難小屋は有雪期にはよく利用される。水場にはミズバショウとサンカヨウが咲いている。さらに登って行くと、積雪の目安となる高い柱の独標(定高山)に出る。ナラとブナの雑木林が続く。モリアオガエルが棲む下ノ鴨池、上ノ鴨池を過ぎ、ロープのある岩場「油こぼし」の急坂を登りきると、展望が開け、遠く鳥海山を望むことができる。

山頂の避難小屋、右が「青春の鐘」と刻まれた鳥居のような櫓、鐘が釣り下げられている。登頂の記念に鳴らそう! 山頂の避難小屋、右が「青春の鐘」と刻まれた鳥居のような櫓、鐘が釣り下げられている。登頂の記念に鳴らそう!

 小さいお花畑を過ぎ、低木の中の気をつけなければ見過ごしてしまいそうなところに、三王子(さんのうじ)石祠や琵琶池がある。このあたりから高山の雰囲気になり、残雪が残っている部分もある。頂上を目前にひと登りすると、台石だけが残っている奥の院跡に出る。ここから山頂の赤い避難小屋(30人収容)の屋根が見えてくる。風を縫って「青春の鐘」の音が聞こえてくる。

 急坂を登りきるとほぼ水平な道になるが、カレンフェルト(石灰石が雨水や地下水で浸食され、岩柱が林立し 山頂西側には、日本海に浮かぶ粟島、佐渡ヶ島。東側にナナカマド越しに飯豊連峰の大パノラマ。遠く朝日連峰、鳥海山も眺望できる。この景色を見るために年に何回も登る人も多い。

新雪の二王子岳 新雪の二王子岳

 情報・アドバイス

参考タイム バス停・中田屋>80分>二王子神社>70分>一王子>50分>独標>50分>油こぼし>40分>二王子岳>70分>独標>30分>一王子>50分>二王子神社>70分>バス停・中田屋
交通

車の場合は、新潟方面から国道7号線で新発田市に入り、二王子岳の看板のある交差点を右折、要所にある看板にしたがって二王子神社へ。駐車場は神社付近にある。

電車の場合は、JR東日本・羽後本線の新発田駅から上板山線のバスに乗車し、中田屋バス停下車、徒歩80分で二王子神社。タクシーは駅から神社まで50分5000円ほど

問合せ 新発田市役所商工観光課0254-22-3101
新潟交通北新発田営業所0254-23-2111
新発田タクシー0254-22-3188
立ち寄り湯 市営 あやめの湯 0254-26-1173
¥400 第1・3月曜定休
2万5千分の1地形図 二王子岳、上赤谷(かみあかたに)
出典 登山時報 2016年4月号

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