県境山地に
囲まれて佇む

馬でなくても寝そべりたい草原の山【若杉山 1021m】

松江ハイキングクラブ/島根 長野 至


県境山地に囲まれて佇む

馬でなくても寝そべりたい草原の山【若杉山 1021m】

松江ハイキングクラブ/島根 長野 至

 鳥取県中部、山間部の東伯郡(とうはくぐん)三朝町(みささちょう)に位置し、登山口は南麓の大谷地区にある。日本海に接する倉吉市に流れこむ天神川の上流域。タタラ製鉄や放牧が盛んだった地で、立木の伐採が進んだが、時代が経るにつれて、森林が復元しつつある。

 廃屋が数軒あり、その先が登山口。地区の最奥になる。駐車は後続の登山者を妨げないようにしたい。

 アカマツが主の雑木林が続く。下草は刈られ、車輌が進入できる幅員が維持されている。

県境・津黒山と相対す 県境・津黒山と相対す

ここまでの雑木林に展望はない。山腹にある二つの丘に眼前を閉ざされたかと思うと、パッと空が開ける。草原に覆われる山頂への扉を押したようだ。まるでこの山の快い演出である。

 後は目指す山を見ながら進むだけである。地図によっては、放牧地だった頃の作業道が残るが、実状、登山道として山頂に向かう以外の道は消失しているので、迷うことはない。踏み跡に従うだけで山頂に立てる。斜面はやや急登だが、短いものだし景色もよいので辛いことはない。

 秋はススキの原になるそうだが、初夏はツツジが色を添えていた。風当りが強いことと積雪の影響か、カヤに埋もれ、地を這うように咲いていた。

 山頂部は南北に細長く、鳥取・岡山県境の山々に三方を囲まれ、北西に伯耆富士・大山とその周辺の高山が遠望できる。

 草原の山頂は、馬や牛でなくても寝そべりたくなる穏やかさである。

林を抜けて山容現る 林を抜けて山容現る

 情報・アドバイス

参考タイム 登山口>70分>山頂まで>40分>登山口
交通 自家用車:山陰方面は倉吉市から国道179号線経由、山陽方面からは米子道蒜山ICか湯原ICから国道482、313号線を経由、町道大谷曹源寺線で大谷地区へ。
路線バス:日の丸バス・穴鴨線(倉吉市内)「生田車庫」発「下畑」下車。所要55分。
鉄道なし。
問合せ 三朝町役場0858-43-1111
立ち寄り湯 世界屈指のラジウム温泉・三朝温泉。
日帰り入浴可
2万5千分の1地形図 下鍛冶屋(しもかじや)
出典 登山時報 2016年9月号

 ミニマップ

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